毎年9月1日前後は防災週間として、全国各地で防災訓練が行われる。
首都圏では東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市 の八都県市合同による大規模な防災訓練が実施される。今回の中央会場は東京都で、荒川河川敷や舎人公園、北千住駅周辺といった足立区内4ヶ所での訓練となった。
阪神淡路大震災以降、人命救助用機材など災害救助用の装備を整えつつある陸上自衛隊も、人員約2890名、車両580両、航空機約80機を動員し本訓練に参加している。
舎人公園ではNBC災害を想定した訓練が行われ、第1化学防護隊などが参加しているが荒川河川敷会場では、92式浮橋による架橋訓練が、首都圏では2000年以来実施され、荒川に長さ約200mの浮橋が架けられ、災害派遣された各部隊の車両が橋を渡って対岸へと向かった。
また、政府調査団の小泉内閣総理大臣も73式小型トラックに乗車して浮橋を渡っている。
9月3日に千葉県いすみ市の大原海水浴場で行われた千葉県防災訓練大原会場では、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」搭載のLCACによる陸上自衛隊車両輸送が実施された。この訓練は、地震による津波発生時を想定したものであり、消防警察による水難救助の他、館山航空基地のSH-60Jヘリコプターによる医療チーム空輸などが実施されているが、今回の目玉的内容が、このLCAC上陸訓練である。 沖合に停泊した「くにさき」を発進したLCACには習志野駐屯地の第一空挺団から災害出動派遣された軽装甲機動車、高機動車、73式大型トラックの3台が積載されており、海岸上陸後、被災地へ出動して行った。 訓練当日は台風の影響で波風が高く、上陸にはギリギリの条件ではあったがLCAC搭乗員の錬度は高く、いとも簡単に上陸する姿を見ることが出来た。