夕暮れのテキサス州オースティン。週末の気晴らしを楽しむ地元ラジオ局の人気DJ、ジャングル・ジュリア(シドニー・タミーア・ポワチエ)ら3人の若い娘たち。お気に入りのバーをはしごしながらドライブ中のおバカな会話を楽しみつつ、湖畔の別荘に向かう彼女たちに、スタントマン・マイク(カート・ラッセル)の影が忍び寄る。 顔に大きな傷跡のあるこの男、運転席だけが“デス・プルーフ(=耐死仕様)”になっているカースタント専用の改造シボレーの助手席に言葉巧みに誘った若い女性を乗せた途端に恐るべき本当の顔を剥き出しにする連続殺人鬼だった……。 映画の詳細はこちら
「グラインドハウス」とは、60〜70年代のアメリカ各地に数多く存在した、B旧映画の2本立て、3本立てばかりを上映した劇場の事を指す総称との事。そうした映画館でかかっていた映画は予算的、撮影的にも限られた条件化で創造力を駆使して作られていた。もちろん安っぽくてヒドい出来の作品が多かったが、中にはそうした制約の中で作られたとは思えない「埋もれた傑作」もあったのだという。
そんな低予算映画の世界にドップリとハマった少年時代を過ごした挙句に高校をドロップアウト。しかしレンタルビデオ店アルバイトで食いつなぐ下積み時代をも映画を愛するオタク精神で乗り越え、必死で書き上げた脚本『トゥルー・ロマンス』('93)、『ナチュラル・ボーン・キラーズ』('94)の版権が高値で売却され映画も大ヒット。さらに監督としても『レザボア・ドッグス』('92)、『パルプ・フィクション』('94)、『ジャッキー・ブラウン』('97)、『キル・ビル』('03)、『キル・ビルvol.2』と話題作 を連発、いまやハリウッドの押しも押されもせぬ有名監督となった鬼才、クエンティン・タランティーノ。