このエアガン業界に入る前は、角川書店にいました。そのころからモデルガンもエアガンも好きで、コンバットマガジンを買って読んでいた時代ですね。友達にもガン好きがいて、彼は月刊ガンを購入していました。
普通の読者だったわけで、月刊ガンのプレゼントも応募して、プレゼントをもらったこともあります。コンバットは・・・当たらなかったなあ。(笑)
あるとき、友達と話をしていて、彼は、コンバットマガジンよりも月刊ガンの方がいいっていうんですよ。僕はコンバットマガジンの方がいいって言い張って。だから、コンバットマガジン編集部で仕事をするって宣言してね。ワールドフォトプレス社(コンバットマガジンを発行している出版社)に電話を掛けたところ、たまたま社長の今井さんが電話をとられて、間違いだったらしいんですけど。
話をしているうちに、直ぐに来いって誘われて、その日のうちに面接っていうか、ワールドフォトプレス社に足を運びました。話をしているうちに、今井社長は、「お前は面白いやつだな。何ができるんだ?」って聞いてきたんです。「特に、何かできるってことはないですけど、でも働きたいです」って答えたら、「段ボール箱は組み立てられるか」って聞かれてね。気が付いたら30個ほど組み立てをしていました。(笑)
そのまま、明日も来いって言ってもらえて、就職したわけです。コンバットマガジン編集部に配属される前は、「PX」の部署で1年半ほどお手伝いをしていました。
コンバットマガジン編集部で仕事を続けるうちに、当然ですが業界の方々ともお付き合いが広く、深くなり、気が付いたら編集長として17年間、コンバットマガジンを作っていました。
その後、自分で作ってみたい専門誌の構想が出てきて、それを実践するためには新しいフィールドが必要になり、2003年末からのSATマガジンへと繋がっていったわけです。
そうだなあ・・・。これは、もう時効だから話をしてもいいと思うから・・・。
実は、コンバットマガジンで仕事をできるようになって喜んでいたのはいいんですけど、先輩の編集部員が仕事をしてくれないんです。編集長は台割(ページごとの企画)を決めたところで、「後は任せる」の一言だけ。編集作業なんてしないしね。もう一人の先輩は、自分の好きな企画ページは担当するけど、それ以外は知らん顔だから、ほとんど、一冊を一人で全部担当しましたね。大変だったけど雑誌つくりの力はついたと感謝しています。
それと、SATマガジンをスタートさせたとき、一人でも何とかなるはずという判断も、あの経験があったからこそできました。
エアガンを趣味としている人たち。それはモデルガンを趣味としてきたマニアにも共通して言えることだと思いますが、横のつながりが弱い点が、問題というよりも寂しいですね。もっともっと一緒に楽しめる場所や時間があれば、より深くエアガンの世界を味わえることにもなるでしょうから。それに、情報の伝わり方も早く正確になり、プラス面も多いでしょうし。積極的というか、前向きにかかわりを持って欲しいです。
全面的に賛成です。法規制をマイナス要素だと捕らえているメーカーの方やファンも居るとは思いますし、そういった声も聞きます。が、見方を変えると、エアガンが法的に護られたというか、認められたわけですよね。これまで、エアガンというと、どこかアンダーグラウンドな雰囲気を漂わせて来ました。アンダーグラウンドという言葉が大げさなら、暗いイメージでもいいです。初めから、危険なもの、要らないものというニュアンスを漂わせて語られることが多かったのは事実です。それが、パワーに関して法的に制限が設けられたということは、エアガンというものが存在し、一定基準以下のパワーであるなら、自由に手にし、遊んでよいというお墨付きをもらえたわけです。
これは、エアガン業界の発展につながると信じています。
ニュースにもなっているため知っているエアガンファンも多いはずですが、東京マルイ社で開発したエアガン(電動ガン)の89式小銃が、自衛隊に納入されました。訓練用の教材としてです。これは、日本の歴史において、ものすごく大きな出来事だといえます。オモチャであるエアガンが、訓練に使われるわけですから。エアガンが市民権を得たといえますよね。今後、エアガンに対する評価は上がっていくはずだと感じています。また、そのために尽力していきたいです。
クワガタ屋さんかなあ。(笑) 特に昨年は時間を割きました。趣味のひとつですけど、一番熱中しているものです。見ていて飽きないしきれいですよ。昆虫に興味を持っている人は日本中、世界中に居るはずですが、特に、カブトムシやクワガタのファンは多いんじゃないかなあ。多くの男の子が好きになりますしね。近年ブームのムシキングも、子供たちの気持ちがわかります。
仕事関連で知り合った、お笑い界で活躍している「ダチョウ倶楽部」のメンバーの一人、寺門ジモン氏からクワガタをもらい、しばらく飼っていましたね。
夢を追いかけるタイプなのかもしれません。
1985年にワールドフォトプレス社入社。コンバットマガジン編集部員として17年間に渡り誌面作りに携わり、業界の活性化、ブームの仕掛け人として実績を残す。自衛隊に関する記事は高く評価され、新しい読者を生み出した。2003年12月、マニア度の高い専門誌、SATこと、ストライクアンドタクティカルマガジンを創刊。現在、同誌編集長として活躍中。
※次号でのVIPは、業界をリードするエアガンメーカー、東京マルイ社の岩澤専務を予定しています